日本ベクトン・ディッキンソン株式会社 (略称「日本BD」、本社:東京都港区赤坂、代表取締役社長 阿知波達雄)は、本日、BD マックス™ CDIFFキットの販売を開始いたしました。
クロストリジウム・ディフィシル(以下、C. difficile)は、健康な成人の5-10%、入院患者で約25%糞便中から検出されると言われるグラム陽性の桿菌です。C. difficileの約30%は毒素産生株と推定されており、C. difficile感染症(以下、CDI)の原因菌であり、特に抗菌薬関連下痢症や偽膜性大腸炎などの症状をを引き起こすとされています。特に長期入院患者、抗菌薬投与中の患者、抗がん剤使用者、高齢者は、CDIにおけるハイリスク患者として、また、院内感染のリスクも高くなるという問題があります。
「BD マックス™ CDIFF」は、BD マックス™ 全自動核酸抽出増幅検査システムの専用試薬キットで、C. difficileの毒素産生株が産生する数種類のトキシン遺伝子のうち、CDIの診断に最も重要なトキシンB遺伝子を検出します。従来の診断方法では、トキシンが陰性でもGDH(グルタミン酸脱水素酵素)抗原が陽性となった場合、毒素産生性検査培養(Toxigenic Culture)を実施し、再度トキシンの有無を調べて確定診断とすることが推奨されています。「BD マックス™ CDIFF」では、毒素産生性検査培養と同等の高い精度の検出結果が得られます。迅速かつ正確に患者を把握することで、適切な治療や感染管理が可能となり、患者の予後改善も期待されます。