パワーポート® ClearVUE® isp
パワーポート® ClearVUE® slim
がん治療のひとつである化学療法(抗がん剤治療)は注射による投与が必要な場合が多く、長期にわたる治療では腕の血管に針を刺す回数が増えることで、末梢血管の損傷や関節の拘縮を起こすことが課題となっていました。こうした複数回にわたる注射による薬剤投与による苦痛を軽減するために開発されたのがCVポートです。CVポートは心臓に近い大静脈に留置するカテーテルに専用の針を刺すためのポートが付属しており、CVポートをあらかじめ皮下に埋め込むことで、長期にわたる抗がん剤治療による患者さんの苦痛や生活の質の低下を軽減することが期待されます。
従来のCVポートでは、MRIやCTスキャン撮影時に、ポートの金属部分に反応しハレーションを起こす場合がありました。一般的に、CVポートは鎖骨下に留置されますが、特に、乳がん患者さんでは乳房とCVポートを留置する前胸部が近いため、ハレーションによってがん病変を確認することが難しくなる可能性が指摘されていました。
この度発売する「パワーポートClearVUE」は、造影剤投与が可能なタイプとしては国内初の金属フリー のCVポートです。従来製品の強度はそのままに、MRIやCTスキャンの撮像にハレーションを起こさず、ポート周辺をクリアに見ることが可能となりました。また、金属を使用した製品よりも軽く柔らかいため、ポートの皮下留置による違和感を低減する効果も見込めます。「パワーポートClearVUE」は、画像診断に影響を及ぼさない、患者 さんにとってより負担の少ない薬剤投与を可能にすることで、乳がん患者さんのスムーズな抗がん剤治療を支援します。