BDのグループ会社である株式会社メディコン(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長 阿知波 達雄)は、尿管結石の手術に使用するアクセスシースを固定するツール「D-Bind™(ディーバインド)尿管アクセスシースホルダー」を2020年10月2日に発売いたします。
尿管結石は尿路の通過障害や感染、寝たきり、食生活などさまざまな原因によって尿管に結石ができる病気です。近年、日本でも生活習慣病の増加や食生活の欧米化にともない、罹患数が増えていると言われていますi。尿管結石は自然に体外に出てくることもありますが、激しい痛みや腎機能の低下、尿路感染症に至るケースもあります。結石を取り除く治療は体外から衝撃波を当てて結石を粉砕して自然に排出させる方法のほか、開腹手術や内視鏡によって結石を取り除く手術が行われます。内視鏡手術では、軟性カメラや結石を粉砕するレーザー、結石を体外に取り出すバスケットを挿入するためのアクセスシースと呼ばれるカテーテルを尿管に留置しておきます。
「D-Bind™ 尿管アクセスシースホルダー」はアクセスシースのずれによる尿管の損傷を予防し、手技の安全性をサポートするツールとして、臨床現場の医師のニーズとアイデアをもとに開発されたアクセスシースの固定器具です。アクセスシースの位置を適切に保持することで尿管の損傷を予防するとともに、手術用ドレープも固定し、シースの脱落や尿管鏡の過挿入の低減といった、術中操作の安定性向上にも貢献します。
「D-Bind™ 尿管アクセスシースホルダー」はクレーンアームとワイドアームで構成されており、クレーンアーム先端のシースクリップで尿管アクセスシースを支え、ワイドアームに取り付けられたD-Bind™ クリップで手術用ドレープを固定します。2つのアームは適切な固定を実現しつつ、曲げ伸ばししやすい素材でできているため、手術中の操作に合わせて固定する位置を変えることができます。尿管アクセスシースは患者さんの体格や状態によって選択されますが、本ホルダーはシースのサイズや種類に関わらず使用できます。また、滅菌包装されたディスポーザブルタイプのため、医療従事者による管理の手間を省きます。
これらの特徴により、本ホルダーは尿管結石除去の内視鏡手術においてより安定した術中操作をサポートするツールになり、医療従事者の負担の軽減と、患者さんが安心して治療を受けられることに寄与すると考えます。
製品の特徴:D-Bind
- 手術中の様々な操作をサポート:
2つのアームで尿管アクセスシースと手術用ドレープを適切に固定し、曲げ伸ばしにより位置変動が可能です。尿管アクセスシースの種類を問わず使用できます。
- 尿管損傷のリスクを低減:
尿管アクセスシースを適切に固定することで、ずれによる尿管の損傷や過挿入を防ぐことが期待できます。
- 管理が容易なディスポーザブルタイプ:
滅菌包装されているので、消毒や管理の手間はありません。
「D-Bind™ 尿管アクセスシースホルダー」は盛岡市立病院工藤 大輔医師のアイデアを製品開発に生かした、臨床現場での課題に応える製品です。
【製品概要】
発売日:2020年10月2日
販売名:D-Bind™
カタログ番号:DB0001
定 価:希望小売価格(税抜) 中箱(5本入り1箱) 2,280円
大箱(中箱10箱入り 計50本) 22,800円
i)「上部尿路結石の年間罹患率」日本泌尿器科学会.他編.尿路結石症診療ガイドライン2013年版、第2版、金原出版:2013.P3より
株式会社メディコンについて
株式会社メディコン(〒541-0046 大阪市中央区平野町2丁目5-8 平野町センチュリービル9F)は、1972年にC.R.Bard社の手術用、検査用、泌尿器科用ディスポーザブル製品を輸入販売する「日本メディコ」として設立。小林製薬との出資比率が同等となる「株式会社メディコン」を経て、2015年よりC.R.Bard社の100%子会社として、血管、泌尿器および外科領域における治療用医療機器の販売で事業を拡大してきました。
2017年12月、BDのC.R.Bard社買収に伴い、株式会社メディコンはBDグループの一員となりました。
主要製品:排尿ケア関連製品、エンドユロロジー関連製品、クリティカルケア関連製品、カテーテル固定関連製品、放射線治療関連製品、IVR関連製品、生検関連製品、ヘルニア手術関連製品、外科関連製品、PEG関連製品、静脈栄養・化学療法関連製品、透析関連製品