病原体の一種である細菌も例外ではありません。彼らも生き残るために適者生存を繰り返して、より環境に適応した、そこで生き抜くことのできるものが残ってきました。
細菌(病原菌)にとって、先ずエサとなる栄養が必要なことは言うにおよびません。これは草原のキリンと同じで、自分のまわりに、今まさにある栄養を有効に利用できるものが生き残りました。そして、細菌を殺す、または弱らせる作用を持つお薬である抗菌薬の攻撃にも耐えたものが、耐性菌として今生存している訳です。
もっとも、草原のキリンにもきびしい攻撃が繰り返されたかも知れません。それは天候の変化であったり、また恐ろしい天敵(肉食獣)の存在など・・それらに耐えるために、より丈夫で天敵に攻撃されにくいもの(それで足もより長くなったのかも)が生き残ったのでしょう。
病原菌にもまさに同じことが言え、抗菌薬に、例えばペニシリンと言ったものに簡単にやられてしまっては、その種は絶えてしまいます。