5-2. インフルエンザウイルス検査の意義

インフルエンザウイルスは、毎年冬季に流行して急性の上気道および下気道感染を引き起こす、極めて伝染力の強いウイルスです。A、B、Cの3型がありますが、大きな流行を起し臨床的にも重要なのはA型とB型です。感染すると、突然の発熱(38〜39℃)とともに発症し、頭痛、腰痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠などの全身症状を伴い、時に嘔吐、下痢などの消化器症状を示すこともあります。

重要な合併症は、高齢者の肺炎と小児の脳炎・脳症です。

治療には抗インフルエンザ薬が有効で、早期に診断して速やかに治療を開始することが重要です。