冬だけでなく一年を通じて「かぜ」をひきますが、一般的に「かぜをひいてしまった」という時は「普通感冒」のことをさします。
「普通感冒」の症状としては、はじめはのどの痛み、くしゃみ、鼻みず、頭痛、だるさなどで、やがて鼻みずが粘り気をもってきて鼻が詰まったりしてきます。せきなども現れ、発熱(微熱から比較的高い熱)、吐き気、下痢を伴う場合もあります。
「普通感冒」の原因となるウイルスはさまざまですが、ライノウイルスやコロナウイルス、RSウイルスによるものが多く、複数のウイルスに、同時に感染していることもあります。
かぜ症候群の 比 較
| 普通感冒 |
RSウイルス感染症 |
インフルエンザ |
SARS |
初期症状
|
鼻やのどの違和感・乾燥感・くしゃみ |
鼻みず・タンがからんだせき |
悪寒・突然の高熱(38度以上) |
突然の高熱(38度以上)・せき |
経過
|
鼻みず・鼻づまり・のどの痛み・せき・タン・声がれ 微熱〜38度ぐらいの発熱 |
タン・ゼイゼイとのどが鳴る(喘鳴)・発熱
|
高熱・頭痛・関節痛・筋肉痛・全身の倦怠感
(熱が上がった後にせきや鼻みずの症状) |
はげしいせき・呼吸困難・全身の倦怠感・関節痛・筋肉痛・頭痛
(重症の肺炎) |
特徴と注意
|
ふつうは1週間程度で治るが、気管支炎、肺炎などに移行することも時にはある。 |
乳児では重度の細気管支炎となることがある。喘息、先天性心疾患がある時にはさらに重くなりやすい。 |
高齢者では肺炎をおこしやすい。
幼児では稀に急性脳症をおこすことがわかってきた。
|
高齢者の死亡率が高く、治療法は確立されていない。「SARS」患者との接触を避けること。
症状のない時の感染力はほぼない。
|